法則
これは舩井幸雄氏(故人)から学んだことです。自分が生きてきて感じたことを解かりやすく説明してくれた師のように思っています。「法則」舩井幸雄著(サンマーク出版)から一部を抜粋して以下に記します。
1、上手に生きるためには「正しいルール」を知り、「単純万能のコツ」を知ること
世の中のしくみや原理は、きわめて単純なものでできあがっており、単純なものほど万能で上等である。そして、複雑に見えるものも単純なものの積み重ねにすぎない。
2、天地自然の理に従えば「ツキ」がめぐってくる。ツキを呼び込むことは、すなわち天地自然の理に従うこと
たとえば「人間の思いは実現する」というルールがあるとするなら、そのルールに従って「思いを実現させたい」という目的が発生する。そのとき、この目的をできるだけ効率的かつすみやかに実現させるための方法や要諦が存在する。それがすなわち「コツ」なのです。このコツには段階やレベルがあって、正しいコツもあれば、間違ったコツもある。すぐれたコツもあれば「まあまあ」のコツもあります。もちろん、人生をよりよく生きようとするなら、「正しいよりよいコツ」を知っておくべきです。それなら、何が「正しいよりよいコツ」なのか。一言でいうなら「天地自然の理」に則したコツです。
その理にしたがって素直に、謙虚に生きていけば、正しいルールに則り、正しいコツを使って、正しいことを正しくなせる。その結果、人生に充実と幸福がもたらされることになる。その天地自然の理に則した「正しいよりよいコツ」を簡単に記すと、①単純、 ②明快で、 ③だれでも納得でき、 ④だれもが簡単に実践できる。しかも、⑤万能で、
⑥卓効があり、 ⑦実践者の人相がよくなり、 ⑧明るくなり、 ⑨実践者に「ツキ」が回ってくる。たとえば「ほめる」というのも、シンプルではありますが「正しいよりよいコツ」の一つです。ほめることはかんたんで、だれにも可能です。やろうと思えばいつでもできる。そのわりに効果は絶大で、ほめられて悪い気になる人はいないし、ほめた相手に好感さえ抱く。単純だけれども、万能の効果をもっているのです。
3、長所伸展法(長所を伸ばしていけば、短所は自然に消えていく)
私達の運やツキを即座に向上させ、人生に豊かな実りをもたらす方法のひとつが「長所伸展法」です。ツキを呼び込むためには、伸びているもの、すぐれたもの、得意なもの、自信のあるものをさらに伸長させていく方法が有効です。その際、自分が不得意なこと、うまくできないことは触らないようにします。そのようにすると、不思議と短所や欠点もいつのまにか消えていくものです。
長所伸展法の反対が「短所是正法」です。長所と短所は裏返しの関係にあって、長所を伸ばせば短所はおのずと小さくなっていくことが多い。短所を克服しても、それはマイナスをゼロにしただけで、その短所と裏腹の関係にあった長所まで減じてしまう可能性があります。さらに、短所を直すのは、長所を伸ばすよりも大きな困難がともなうものです。それは、自分の嫌いな面、劣った部分と向き合うことにほかなりませんから、そもそも意欲が高まらないし、そのために克服のプロセスにも時間がかかります。その結果、失敗すれば、本人に挫折感が残る。人材育成や人間教育としては、かなりリスクのともなう方法なのです。
4、包み込みの法則(すべてを肯定し、包み込めるようになることが、人としての努力目標)
どんな場面であっても、自分と異なる意見をもっている人、自分の意に沿わない人はいるものです。そういう人をたんに否定するのではなく、よいところも悪いところも、まるごと包みこもうと努力していくことです。他人を見て嫌だと感じるところは、じつは自分ももっている部分です。つまり、自分を受け入れられないがゆえに、自分と似たものをもっている人を見ると無性に腹が立ったりするのです。つまるところ、この世に存在するものにはすべて意味があるので、どんなものでも肯定できるようになることが、人としての目標です。
5、二大処世原則(「鏡の原則」「愛情の原則」)
「鏡の原則」とは「他人の自分への態度は、自分のその人への態度の正直な反映である」ということです。たとえば、ある人から「あの人は自分のことを嫌っているんじゃないか」という印象を受けたとします。そういうときは反対に、自分自身がその人のことをどう思っているかを考えてみてください。必ずこちらも「あの人は苦手だ」「どうも好きになれない」などという好ましくない印象を抱いているはずです。つまり、相手に対するこちらの気持ちや感情、行為などが、あたかも鏡に映るように、相手からも同じ気持ちや感情、行為として返ってくる。電話で話していて、つい感情的になって大声を出す。
すると、とたんに相手からも大声が返ってくる。こちらが相手をほめれば、相手もほめ返してくる。皮肉をいわれれば、皮肉で応えたくなる。こんな鏡みたいな心理を、人間は誰しももっているものです。鏡に映ったように、相手の態度はそのまま自分の心、自分の心はそのまま相手の態度なのです。したがって、人に好かれるための一番のコツは何かといえば、「人を好きになる」ことなのです。自分のほうから相手に好意を抱けば、相手からも好意が返ってくる。好意が互いに反射しあい応酬しあって、良い人間関係をスムースに築いていけるのです。人から何かしてほしかったら、まず自分のほうから相手に同じ事をしてやることが大切ですし、人からされたくないことは人にしてはいけません。この鏡の原則には応用編があって、それが「愛情の原則」です。人でも、お金でも、ものでも、情報でも、すべてのものはそれらに強い愛情をもち、大事にしてくれる人のところに集まってくるという、単純明快な原則です。
6、思いは実現する
良いことを思えば、良い出来事が起こってくる。良くないことを思えば、良くない結果が現れる。自分の目の前にやってくる現実は、すべて自分の思いがつくりだしたものなのです。だからこそ、どんなときでも良い事を思う「プラス発想」が大切なのです。 思いを実現させるためのコツとは、①実現したいことをできるだけ具体的にイメージし、 ②そのイメージ化したことが実現すると確信し、③必ず実現すると思い続け、④それが実現した場合を想定して感謝する。その思いが強ければ強いほど、かんたんに実現します。
7、世の中で起きることはすべて必然・必要であり、ベストのことしか起こらないようになっている
すべてのことは起こるべくして起こっています。森羅万象、あらゆることが必然、必要だから生起し、必然・必要だから消滅していきます。それが人間の目にどう映ろうと、心にどう感じようと、この世にムダなもの、不要なものなどひとつもありません。これはあらがたい世界の仕組みであり、宇宙の定理です。
8、マクロの視点から見て、発想しよう
天地自然の理が「万物はかくあれ」と示した「正しい方向性」があると考えています。
それは、①単純化、②公開化、③万能統一化、④長所伸展化、⑤共生互助化、⑥自由化、⑦公平化の七つです。すべてのものはこれらの要素をめざして発展していくように方向づけられたものと思われます。もっとも、今の社会、あるいは地球の現状は必ずしも、この自然の理にかなうような状態にあるとはいえません。それを考えると、私たちは悲観的な気持ちになりがちです。しかし、不思議なくらい楽観的であり、地球の未来に大きな希望を抱いているのです。物事を「線」や「面」で見るマクロの視点、つまりさまざまな事象を大きな流れのなかに置いて、全体を俯瞰する高い視点からとらえてみる。すると、それがいたずらに楽観的でなく、かといって悲観的でもない、冷静で客観的な事実であることがわかってもらえるはずです。山の奥に水源をもつ川が、やがて大河となって大地をゆうゆうと横切り、海にそそぐ姿を想像してみてください。川の流れは部分的に見れば、あるときはよどみ、ある場所では蛇行し、ある地点では後戻りさえしているかもしれません。しかし、全体として見れば、そうした部分的な障害を越えて、川は海へ向かって「正しく」流れていきます。川が最終的に海をめざしているように、途中にどのような障害や困難があろうとも、私たちはよい方向、正しい方向へとだんだん成長、発展していく。それが天地自然の理が定めた、人間をはじめとする万物の「必然」であるからです。
9、「人間の特性」から考える「本物の生き方」とは ①よく勉強して頭を良くし、②心の質を高め、③良く働き、④世のため人のために尽くすこと
私達にはいろいろな特性がありますが、次の5項目は他の動物には見られない、人間だけが所有するすばらしい特性といえます。①使えば使うだけ、勉強すればするだけ頭がよくなる。②知性と理性がある。したがって、考えて行動できる。③良心がある。④ものをつくり出せる。⑤すべての生物をリードできる。地球上に生息する究極の存在である。こうした特性を基準にして考えてみると、そこから人間はどう生きるべきか、どのように生きるのが人間のそもそもの本質と合致する生き方なのか。すなわち、①よく勉強して頭をよくし、②心の質を高め、③よく働き、④世のため人のために尽くすことということになるでしょう。
10、成功の三条件とは、①素直、②プラス発想、③勉強好き
素直とは自分が知らないこと、わからないことを否定しない謙虚な態度のこと。どんな非常識な事柄を見聞きしたときでも、「そんなバカな」「ありえない」などと頭ごなしに否定せず、「そうかもしれない」「おもしろそうだ」と強い関心をもって、積極的に理解しようとする。そういう素直な態度が大切になってきます。そのことが人の力を大きく伸展させる要因になるのだと思います。
プラス発想とは、①過去オール善。②他社オール肯定。人間だけが「理性的な意思」を持っています。「理性的な意思」とは「悪いと思うことはやめ、良いと思うことを実行しようとする意思のこと。善を為し、悪を避ける。これはプラス発想の根源をなす大原理でもあります。また、人間には心に思ったこと、口に出したことが実現するという特性もあります。だから明るい未来を手にしたかったら、まず明るい未来像を頭に思い描くことが大切。なるべく良いことを思い、良いことをいうように心がけていれば、その思考や言動に見合った世界がやがて自分のものになります。「起きることはすべて必然・必要であり、ベストのことしか起こらない」のだから「過去はすべて善」という考えに帰着します。なぜなら、過去のあらゆることが「いま、ここ」へたどりつくための必要条件であるなら、その過去は何ひとつ否定されることなく、「必然なこと」として、一つ残らず肯定されなくてはならないからです。
「過去はマクロに考えれば、すべて良いことばかりであった。どんなに悲しいことや、苦労させられたことがあっても、それらは結局よりよい将来のための勉強であったのだ。感謝しよう」こんなふうに生起する事柄、人間の行為をまるごと受容し、そのすべてを肯定する「過去オール善」、あるいは「他社オール肯定」という考え方。その究極のプラス発想を、人間は人間性を向上させるに従って、たしかに身につけていくようです。
勉強好きとは知らないことを知るのをすきになること。なぜ知ることが大切なのかというと、不安というものは無知から生じるからです。海原にいて海のほかに何も見えないとき、陸や島がどの方角にあるかを知っているか知らないかで、大きな違いが出てきます。知っていれば希望が、知らなければ不安が生まれます。だから、未来に希望をもとうと思ったら、勉強しなければなりません。それも中途半端な勉学でなく、とことん勉強することが大切です。
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