2018年4月 人生を考えて生き方を学ぶ(第1回)
私たちは皆、良い人生を送りたいと願っています。
しかしながら、「言うは易く行うは難し」の諺通り、日々の生活に何となく追われ、気が付けば、「ああ、今日の仕事でなぜこんなミスをしたのかな」、「昨日は、何かむしゃくしゃしていて、自分の子供を厳しく叱ってしまった」など、私自身、若い時は特に未熟であり、このような経験は数え上げればいとまがありません。
人間は仕事や趣味や家族関係など、人との交わりの中で、多くの経験をします。
初回ですので私の拙い実体験を紹介いたします。
昔20代後半になったとき以前の会社で仕事の面で大変お世話になった方がおりました。
恩師と呼べるこの方は、某大手重工業のエンジニアリング部門から定年の数年前に当社に役員付の待遇で雇用されました。
直接の上司ではないのですが私の設備計画部署の近くの席であったため、終業後に時折、本人の以前の会社における仕事のやり方や技術的な考え方などを簡単に教えてくれました。
当時は「仕事は現場で覚えろ、捨て目を利かして仕事を盗め」などと表面上は体裁のいい言葉で指導?されており、現在のように仕事の手順書やマニュアルなどがある時代とは大きな隔たりがある部署でした。
また、他社経験のない私にとっては、普通のレベルの会社と思っていました。
ある時、新型の生産設備の導入が決まり、この方が取り纏めのP.M(プロジェクト・マネージャ)であったため、私に直接の上司も承認しているので、この仕事をやりなさいと指示されました。
ここからが初めて「目から鱗」を覚えることになったのです。
設備の計画から始まり、主要設備のメーカーへの立会検査、工程表に基づくスケジュール管理、重要な技術計算、試運転におけるスーパーバイザーの存在があり自分自身がやらなければいけないこと等について指導していただき、初めて自分自身の財産になったことがうれしく思い、また今後もこのような方法で仕事をしなければと痛感したのです。
人は、人生の中で3人は重要なメンターに出会えると言い伝えられています。
私の人生の中で一人目は、まさに この恩師だったのです。
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